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「隣の国のことばですもの」

minami

1/19(水)


朝から定番のミニトマトパスタを食べる。そろそろ飽きてきた。完全に飽きる前に封印しないと元に戻れなくなる。


のんびり気分ですごしたい日。

最近、散歩に出かけても3歳は影絵に夢中でちゃんと歩いてくれない。

人の家の前で数字の影絵をやっていたら、ちょうどその家からおじいさんが出てきた。

人の家の前なので「なんかごめんなさい」も兼ねて「こんにちは!」と声をかける。


するとおじいさんは子どもの影絵をうれしそうに見つめたあと、「ひゃく!」と言って参加してきた。かわいいね。おじいさんが1、わたしが0。子が真ん中で丸の形を作ればいいだけだが、急に参加してきたことに驚いてかたまっている。

こんなときあるよね。大人がよかれと思ってノリノリで接してみたら子どもが無反応なとき。さっきまでせっかく面白いことやってたのに期待したら黙っちゃうとき。


ほら、ひゃくだよ、丸つくって!と私が必死に促してもまだ立ち尽くしている。見かねたおじいさんが、後ろから抱きしめる形で子どもの手をとって丸をつくった。

ひっ、触らないで。子どもはまだワクチン打ててない。


本来なら微笑ましいはずのシーンなのに、知らない人に急に接触されたことがすごく嫌だった。こんにちはって言わなきゃよかったとか思ってしまった。そんなこと思いたくないのに。私がもっと子とおじいさんの距離をはかっていればと反省しながら帰宅。私よりもさらに厳密に感染対策をしている家族には、この出来事を話せなかった。かなり小さなことだけど落ち込む。おじいさんは悪くないよ。ほんとコロナ嫌ね。


夜、しおりとミーティング。もっといい形にしたい部分がある。ハングルの活かし方。しかし悩ましい。


クローズアップ現代茨木のり子特集を観る。

---「日本語がお上手ですね」その流暢さに思わず感嘆の声をあげると、「学生時代はずっと日本語教育されましたもの」。ハッとしたが遅く、自分の迂闊さに恥じ入った。

言葉を奪った罪は重いと考え、50代で「今度は私が学ぶ番」と韓国語学習に身を入れた。


たまたまだけど、映画の悩んでいる箇所に対しての想いと重なった。


そのあと、「お金をもらって反対デモに参加している」というシーンが虚偽であると問題になっているBS『河瀬直美が見つめた東京五輪』の録画を観る。

河瀬氏の元教え子で、記録映画チームの一員である島田さんという人が登場する。島田さんは、[河瀬監督はオリンピックのいい面だけを描くのでは?]と危惧し、あえてコロナ病棟や経営不振の店のオーナーなどに積極的にカメラを向ける。それは良い。しかし河瀬氏との間には明らかな上下関係があり、意見をぶつけてみるものの自分でも気づかないうちに丸め込まれている様子。そんな中で「賛成派もいるし反対派もいるし、プロの反対派もいる」という言葉や発想が出てきたように見えた。監督に対し、完全に対立していませんよ、自分は中立ですよ、と言っているかのように。

久々にオリンピックの映像をみて、去年の夏の逃げ出したくなるような胸騒ぎが蘇った。







 

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