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shiori

たぬきと青汁と第六夜

週1のアルバイトで、今日はイレギュラーな仕事。

11年暮らした南大沢へ。父宅へ向かう。

ワクチン摂取券を失くして1ヶ月弱遅れをとっていた父は、午前中に1回目のワクチンを終えていた。全然痛くなかったらしい。2回目の予約をしようとかけた電話では、予約を取れず。摂取会場は、高齢者ばかりだったという父も高齢者に入るのだけれど、私が生まれてから服装が変わってないから、若く見える。今日着てた服も、30年前タンスの奥に入っていた気がする。

首都大(じゃなくて、都立大にまた名前変わったんだった)の前の階段がオリンピック仕様になっていた。正門には、大学関係者以外立ち入り禁止の看板。講堂のガラスを鏡にして踊っているダンスサークルの学生たちは、マスクをして激しい踊りを練習している。アメリカではデルタ株拡大で、ワクチン摂取後もマスク着用を推奨する方針に転換したというニュースをさっき見た。

セミの鳴き声が近い。空が広い。緑、青、真っ白な雲。遊歩道をただ歩いているだけで、心が弾む。母校の中学校の前を通る。毎日練習していた吹奏楽や野球部はお休みか。体育館も静まり返っている。


家の近くで、一匹のたぬきに遭遇した。ここはたぬきの山を切り崩して作られた街。たまに夜見かけることはあったけれど、真昼間に見たのは初めて。よく似た色の猫と側溝へ消えていった。


父の日に送ったうなぎを一緒に食べる。今日はうなぎの日らしい。

依頼人宅へ搬送物を運ぶ。タクシーの冷房が麻酔のように効く。高速道路に乗っていた記憶がない。


17時、今日の業務完了。森岡書店へ。

遠藤薫さん、慶野結香さん、森岡督行さんがギャラリー小柳と青汁のサービススタンドへ行くところだった。どちらもバイト先からとても近い。2年先まで予約でいっぱいの中華料理屋、魚の鱗のような外壁が美しい風情ある寿司屋、関東大震災前/後の建物。銀座の「復興通り」と呼ばれていた道を歩く。遠藤豆の青汁を飲んでいる時点で、配信トーク15分前。


19時、森岡書店配信トーク第六夜。今日がラストだなんて。映画編集をしながら通う日々は明日で終わり。東京の新規感染者数は過去最高の3177人。首相のメッセージは「心配ない」。


帰宅後、映画編集。エンドロールの名前表記の確認をウォッチェのアボさんにする。マーシャルは朝3時。すぐに返信がある。メッセージの受信音で起こしてしまったらしい。時差も距離も感じさせないコミュニケーションに甘えて、明日の配信に向けて最終調整。



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