朝からスイカを収穫すると決めていた。
雨続きの後の日照りで実が爆発しないか心配だったけれど、無事にまんまるの状態でこの日を迎えられた。つるをカットして持ち上げるとずっしり重く、5キロ越え。
太陽を浴びた表面は猫のようにあたたかく、裏側は私の太ももみたいに冷たい。
落とさない、落とさない、とつぶやきながら台所に運ぶ。
おそるおそる切ってみると、ぎゅーっ赤い完璧なスイカになっていた。維管束が縄文土器のごとく渦巻いていてかっこいい。しっかり甘い。自分で育てたスイカ、おいしすぎる。あと30個食べたいのにもう半玉しかない。
いい日だ!
昼過ぎ、しおりから誕生日の贈り物が届く。美しい本。少しずつ味わって日々の心の支えにしよう。
いい日だ!!
今週こつこつ書いていた原稿を3本まとめて送る。安心して昼寝。いま、人生で一番昼寝しているのではと思うくらい毎日昼寝している。しかも毎回失神に近く、半分金縛りのようになってどうしても起きられない。寝ていて苦しい。現実を見つめるのにエネルギーを使いすぎているのではないかと推測している。
今日から3日間フジロックが開催される。
悩み抜いて出演することになったアーティストや、断腸の思いで出演を辞退したアーティストの声明文がいくつかSNSで流れてきた。
全国の感染者数が過去最多になっているいま、有観客のフェスを行うのは当然リスクが大きいと思う。
各地から新潟県に人が集まること。運営側が参加者に求めている抗原検査の精度が低いこと。公式グッズのマスクがウレタンマスクなこと。不安に思ってしまった。
それでも、オリンピックの開催と民間のイベントを同じ土俵に乗せて批判することはできない。
民間のイベントに対し中止を求めるのは、ギリギリで頑張っている飲食店に閉店しろと言うことと大きく変わらない。とにかく国の補償が必要なのは言うまでもない。
オリンピックの開催と、繰り返された「安心安全」という言葉。それは対策さえすれば何をやってもいいというメッセージにもなってしまったのではないだろうか。やっぱり「オリンピックはやるけど外出はしないで」という主張が通じるはずなかった。しかも、対策できていなくても「しっかり対応していく」と言い聞かせるだけで良いと思ってそうな為政者たち。
社会はそれを見ている。