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shiori

今週の1位

更新日:2021年8月30日

朝日新聞朝刊の日曜コラムを読む。

7月に森岡書店で論説委員・沢村さんが取材してくださった記事が掲載された。20代の頃から歴史を実践している森岡さんの書店で展覧会ができたことが、まだ夢のよう。

勉さんにお知らせメールをした5分後、勉さんから着信。元気そうな声でひと安心。


「keememej」に続き、「タリナイ」の感想をマーシャルで出会った友人が電話で伝えてくれた。一緒に見てくれた友人の子どもたちに、「印象深かったところは?」と友人が質問すると「ぜんぶ 」と子どもたちは答えた。「マーシャルへ行けたら何がしたい?」と聞いてみると「豚さんが食べていたココナッツを食べてみたい」と。

友人は、慶良間諸島の阿嘉島に住んでいるおばあを思い出したと教えてくれた。

そのおばあは、幼少期にマーシャルに住んでいた。沖縄のほかの離島でも、宿にアミモノがあったという話を聞いた。


昨夜の時点で、今野書店の「なぜ戦争をえがくのか」店頭在庫が4冊だった。

棚卸しの時期ということもあり、急ぎ自分で献本用に買い込んだ本を追加補充することに。

書店員花本さんの書類フォルダからブックリスト原本を抜き取り、B4サイズの片面→両面で印刷する仕方を覚えた。「こんにちは」と声をかけてブックリストを配布していると、エプロンを付けていなくても書店員の人に見えるらしい。「地図はどこですか?」「ガチャガチャをもう一回やりたいんですけど…」「取り寄せて欲しい本がある」などいろんな声を受ける。


ブックリストを読んで、気になった本を後日購入しに来てくれるお客さんの多いこと。

森岡書店に来てくれた人や、どんな人がこの本を手にとったのだろう?と気になっていた人がフェア棚に集合する。在店してお会いできてよかったと思える毎日。ここで待ち合わせをしていたお客さんもいた。あいたい人に会える悦びに浸るフェア最終週。


あいたい人といえば、あいちゃん。

昨日、2歳くらいの男の子が、お父さんが本棚で本を探している間、「あいちゃんにあいたい」とくりかえし「あいちゃん」への思いを書店で叫んでいた。淡々とくりかえされる「あいちゃんにあいたい」は帰宅後も空耳で聞こえた。救急車のサイレンも空耳かと疑うほど、今日もサイレンが聴こえる回数過去最高を更新。


過去最高といえば、今野書店の今週のベストセラー1位に「なぜ戦争をえがくのか」がランクインした。フェア棚の前で、来店するお客さんを観察していると、探している本があるというよりは、思いがけない本との出会いを求めて書店を歩いているお客さんが多いように感じる。

驚いたことは、アマゾンで検索した本の画面や他書店の検索機で書名が印字された紙を持ってきて、今野書店で本を購入するお客さんの多いこと。ポチッと押せば、翌日にはポストに投函されるかもしれない。でもお客さんは利便性よりも、街の本屋の灯りが消えない行動をとる。NHKの定期購読テキストを買いに来るお客さんも多い。あえて店頭受け取りにすることで、今野書店に定期的に来る。そのついでに本との出会いを楽しむ。なんて素敵な買い物の仕方なんだろう。4月号だけ買っていつも続かない私には、学習を続けるための買い物の仕方としても、また今野書店に通う用事ができる上でも、一石二鳥。

2年前から再開を試みては失敗している韓国語講座の定期購読を本気で考える。


今週末に戻しますと宣言した原稿を23時から読む。

4月に行ったインタビュー、3ヶ月後の今では、同じ言葉でも感じることが随分と異なる。

高度経済成長の時期になって、戦場日記の自費出版が増えた。

コロナ禍の日記も、あと2,30年後に溢れているのだろう。


平穏な日常が奪われ、不安定な状況下で暮らす人たちが、本を読んだり、学校に通う子どもはテスト勉強をする。そうした暮らしをする人たちの行動を不思議に思う感覚が、今や日々の自分の行動になっている。

たとえ明日、明後日、しあさって。100箇所以上の病院に受け入れを断られ、自宅放置を余儀なくされても、私は今日までの行動を後悔はしない。


(8/30追記)

最後の一文を本音だと受け取られてしまった場合、誤解を多く生んでしまうことに翌朝日記を読んだみなみの感想を受けて思い至る。

書かない/書けない葛藤や相反する気持ちが常に並走する中で、日々の行動と選択を迫られている今。言うまでもなく、後悔しない生活を送ることは不可能。すべては今日まで陽性者になっていない(と思っているだけかもしれない)と信じる現実か幻想があるゆえの話。


書かれた言葉のどこに読み手は注目するのか。読み手は書かれたごく一部をある側面でしか見ることができない。複数人で日記を読み解く面白さは、そこにある。

書き手のつよい言葉が本音であるとも限らない。むしろ真逆の意味を持つこともある。

思い出すのは、佐藤冨五郎日記で食糧がつき、草とネズミが入ったおじやを「味のいいこと、日本一」と書いていたこと。




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