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shiori

引力と夕焼け

10/24(日)晴れ


一気に冷え込む寒さで、足が冷える速さもはやくなり、お風呂上がりから布団に入るまでの時間が長いほど、眠りにつくのに時間がかかるようになってしまった。朝はのんびり9時まで、布団の中でぬくぬくとまどろむ。


昼下がり「今、じいちゃんばあちゃんちに着いたよ〜」と名古屋で幼稚園、小学校が同じだった幼なじみから連絡が入る。

幼なじみの義理の祖父母が、奇遇なことに同じマンションの上の階に住んでいる。

結婚してから上の階に来る時は、うちにも立ち寄ってくれるようになった幼なじみが、4ヶ月の赤子を連れてきてくれた。

マスクをして、よく手を洗い、抱っこをさせてもらう。7kgの身体を私に預け、腕の中ですやすやと眠ってくれる。この上ないしあわせ。小さな両手の指をめいっぱい口にくわえて、長くカールしたまつげの奥の黒い瞳と見つめ合う。世界を認識する口からぶくぶくとしゃぼん玉のように綺麗な泡を吐き出す。艶々の肌。右巻きのつむじと金色の髪。すべての所作と佇まいが愛おしい。乗ってきたベビーカーに戻り、バイバイと言ったら、初めて泣いた。24時間予約不要の託児所として、いつでも歓迎の旨を伝える。赤ちゃんと犬がいる生活への渇望は募るばかり。


夕方、スーパーへ買い出しに行く。ハマグリみたいに大きなアサリを買う。


17時から休憩なしの3時間半、冒険クロストークをオンラインで聴く。

極地に魅せられる冒険家3人の鼎談。

リモート出演の栗林正寿さんが、アラスカのデナリで初めて吹いた「デナリの夕焼け」をハーモニカとピアノで生演奏してくれた。

魅せられた土地で、相棒として持参した楽器で、オリジナルの楽曲が誕生する。なんて素敵な引力の産物なんだろう。

ハーモニカの和音から、マジュロ島の夕焼けが見えた。

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