9時半出勤、17時半退勤。
今日はよく歩いた。とくに銀座駅の丸の内線への乗り換えが途方もなく遠く感じた。
すれ違う人も多い。うまく避けれなくて、何度かぶつかってしまう。
あと何百mの表示に数字が入り、無事に改札を見つけて、ホッ。
ホームへ降りるエスカレーター前に、杖をついた高齢の男性がいた。
私は横の階段を降りながら、ふと気になって顔をあげた。
前の壁が反射鏡になって、後ろでエスカレーターに乗ろうとしている姿がぼんやりと映って見えた。まだ乗れていないようだ。男性はどんどん小さくなる。
危ないかもしれない、とやっとそこで私は思った。
戻った方がいいかなと思ったその時、男性は足を踏み出したのか、体勢を崩した。
私の足も止まる。
とっさに後ろにいた人が、男性を後ろから支え、難を逃れた。
ああ、よかった。と思ったのは一瞬。
うしろから見守るとか、一緒に降りましょうと声をかけるなど、私にできることはあったのに。
無事に用事を済ませ、帰りにまた丸の内線の銀座駅で乗り換えた。男性はもういない。杖を持って歩いている人が、行きより多くいるように見える。
先月iphoneを機種変更したら「一年前の今日」とかモーメント表示で過去の写真を教えてくれる頻度が上がった。
今日はこのメモが目に入り、あの夜からもうすぐ一年なんだ、と不思議な気持ちになる。
2020年6月4日、映画「ホドロフスキーのサイコマジック」公開記念でアレハンドロ・ホドロフスキー監督がパリからzoomでリモート出演した。
4時間の配信後、みなみが「メモが追いつかなかった…」と言っていて、互いのメモの一部を送り、笑いあった。
妻はわたし以上にわたし
ことばは真実ではなく地図だ
真実にたどり着くには、身体を動かして行動すること
植物を植えよう
太陽系まで想いを馳せよう
主従関係のない関係性を築こう
世界は 人生は 恐ろしくない
世界はすばらしい
それを伝えるのがアート
ホドロフスキー監督、91歳のことば。
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