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  • shiori

5月の天気次第で

8時。駅までの道を集団登校の小学生と並んで歩く。

黄色い帽子に、黄色いランドセルカバー。

警告色のカバーには「防犯ブザー携帯中」の警告メッセージ。

市区町村ごと指定されているのか、全員同じカバーでデザイン性を無視して書かれている。

マスクでウイルスから身を守り、携帯ブザーで不審者から身を守る、2021年東京の小学1年生。


勤め先近くのセブンでアイスコーヒーを買う。アイスコーヒー解禁日が、過去最速を毎年更新している気がする。今年は異常に早い梅雨入りで、夏野菜は全滅かもしれないという農家さんの声を聞いた。梅雨の前の5月は、かぼちゃが着果する大事な時期。最低でも3日は晴天が続かないと、かぼちゃは育たない。夏野菜が美味しく食べられるかは、5月の天気にかかっているという。残り10日。

店内の棚にはバラエティパックの花火が陳列している。今年は花火がしたい。同僚がローソンで買ったドリンクは、紙製カップに変わっていた。セブンも紙製になってほしい。


12時半。肉まんみたいな厚皮の水餃子ランチセットを食べる。

種子島にいる遠藤薫さんから「無事に、種子島の無農薬栽培されている方にコットンの種をお渡ししてきました」とメールをもらう。昨年、遠藤さんが作品制作のために滞在していた国際芸術センター青森でも、青森公立大の学生さんと共同の畑で育ててくださるそう。北の大地ではなかなか育たないけれど、茶色なら育つことが昨年わかったと。コットンの自給率を上げる、地道な種配り。


17時。退勤。雨上がり。若葉の香りが二重マスクでもする。強歩で駅まで歩く。中央線の車内で、一枚上のウレタンマスクを外す。内側の不織布マスクだけでもまだ暑い。ウレタンマスクは冬用の防寒マスクだから、夏用を買わなくちゃ。


西荻窪駅南口からすぐのBREWBOOKSへ。3/1の遠藤薫さんと土門蘭さんとのB&Bトークイベントでお世話になった書店員・中西日波さんの職場のひとつ。レンガのお店が見えてきた。青い窓枠から開放感のある店内が見える。青いドアを開けた途端、いい本の香りに包まれた。一歩先のテーブルに並ぶ本も、気になってた本や好きな作家さんの本ばかり。驚いたことに、入り口すぐの棚に2冊も「なぜ戦争をえがくのか」を置いてくださっていた。会計時、店主の尾崎さんに渡す名刺を探すも、ない。すっかり名刺を持ち歩く習慣がなくなってしまった。


続いて、歩いて4分ほどの本屋ロカンタンヘ。「なぜ戦争をえがくのか」を再入荷してくださったツイートを見て、すぐ行こうと思いながら日にちが経ってしまった。なんと「マーシャル、父の戦場」も置いてくださっていた。店主荻野亮さんにおすすめの本を聞くと、装釘が綺麗な本『植物園の世紀 イギリス帝国の植物政策』(共和国、2020年)を紹介してくれた。この装釘も、宗利淳一さんだった。右隣にあった本とあわせて薦めてもらう。

ボタニストとは:植物への限りない愛情と、「土と雲そして泥を愛する放浪者」

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