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minami

70歳の私

梅雨のような秋のような夏の雨。朝方寒さで目覚めて、裸眼のままクローゼットを開けて先週しまった羽毛ぶとんを出してくる。


遅めに起きてきのう夜食に食べたかったけど我慢した、たらこクリームそうめんを作る。このようによく夜食を朝食にスライドするから時々朝食がこってりになる。深夜の(つもりが朝になった)カップラーメン、たこ焼き、からあげとかも美味しい。


ファイザー製の予防効果がモデルナに比べてどうやら結構低いという記事を目にする。変異株に対してはどちらも安心できるほどの防御率にならない。しかも時間が経つにつれてどんどん効果が下がってくる。どのワクチンを打つか、いつ打つか、どこで暮らすか、誰と会うか、ひとつひとつの選択すべてが賭けみたいになっている。


引き続き、ですます調の原稿をひらすらである調に直す作業をやる。

新しい企画の原稿にもちょっと手をつける。


昼寝をしたら夢の中で大泣きして、起きても涙があふれていた。耳の中がびちょびちょで気持ち悪い。寝言でも叫んでいたらしい。起きたらものすごくスッキリしていて、デトックス感があった。最近昼寝しないと精神を保てない感じがある。


夕方スイカを計測しに行ったら、スイカの苗の周りの太い雑草が抜かれていた。まただ。義母は、触らないでと言っているのにすぐ私の畑に手を出す。それで何度も喧嘩になっている。今回はたかが雑草だし、よかれと思ってやってくれたのだろう。でもスイカのつるがたくさん巻き付いていて、雑草を抜くとスイカの苗も痛めそうだからあえて見守っていたのに……実際スイカの葉は1日で半分が枯れ、実も成長が止まってしまった……。今の一番の楽しみなのに。悔しい。


でも私も歳をとったら「おせっかいしないで」と言われてもしてしまうかもしれないし、やらないでねと言われたことをどんどん忘れていくのだろう。義母と私はせっかちなところがとても似ている。彼女は未来の私かもしれないと思う。彼女を許すことは未来の自分に優しくすることなのだと考える。けれど……悔しい気持ちがにじんでしまう。そんな心の狭い自分にもっとも腹が立つ。


しかも謝ってくれない。それも悲しい。義母の中にも「ああ、またダメだと言われていたことをやってしまった」という自己嫌悪と「でも雑草くらいいいでしょ」とか「放置してたからやってあげたのに」という気持ちが複雑に渦巻いているようだ。それで、元気がなくなってしまう。落ち込みたいのはこっちだよ、という気分と、お年寄りを落ち込ませてしまった……という思いでもやもやする。


おおらかになりたくてビールを飲む。酒に頼るのは絶対だめ。これ、明らかにアルコール依存症の入り口。だめだめ。畑のことでよく揉めるけど、総合的に最高の関係だ。本当になにを贅沢言っているんだろ、おれのばかばか。


今日も全国の新規感染者は2万人を超えた。このタイミングで入国者の上限を緩和するらしい。どうして。都知事からは「帰省は諦めて下さい」、でも「パラリンピックを子どもたちに見せたい」という支離滅裂のメッセージ。矛盾を突きつけられ続けるとこんなに疲れるのだと実感する日々。



今の心の支え、冷蔵庫のたらこ。


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