しんどい。あらゆるところで人の命が軽んじられていること。選手は頑張ってるんだから、始まっちゃったんだから、ネガティブなことを言うな、という同調圧力。
昨日SNSで「感動が利用されることを忘れたくない」的なツイートをしてから、しんどくなるメッセージをたくさん受け取っている。「こんな人だとは思わなかった」は3回くらい言われた。私に、何も考えずただ笑っててほしかった人がいたみたい。でも私昔からこんな人だ。小学生の時からそう。差別のない世の中、おかしいことはおかしいと言える社会になってほしいという願いは、これまで書いてきた文章、歌った音楽、すべての表現の根本にあった。
そうじゃない、そうじゃないと言いたいことがたくさんあるけどきりがなくて疲れる。疲れてる場合じゃない気もするけど……
朝から映像チェック。次々に対応しなければならないことが起こり、作業も集中力も途切れ途切れになってしまう。
14時からしおりとミーティング。今日の議題は字幕。ひとつひとつの字幕に無限の悩ましさがある。今日新しく気づいたのは、マーシャル語と日本語を行き来する映画でよかったな、ということ。旅の中で、映像の中で、マーシャル語を日本語に、日本語をマーシャル語に変換する機会が多い(英語も、今回は手話もあった)。言葉を変換するというのは、心でニュアンスをたしかめあう行為だ。編集時では、それがそのまま作品の細かい部分をつめる作業にもなる。いま映画を作れてなかったらどうなっちゃってたんだろう。理不尽な世界で生きていく時の心の支えになっている。
すいかがまたひとまわり大きくなっている。SNSを見た友人からなぐさめの連絡をもらう。ありがたいのに、その人も本当はオリンピックを楽しみたいのに私が水を差しているみたいな感じなんじゃないか、と勝手にひるむ。黙っていることがうまいやり方だったんじゃないかと弱気になっている。
夜、お好み焼きとかぼちゃ煮とパッタイ風はるさめを作る。こっそり自分のためのドライトマトパスタも作る。隠れて食べる。ネットフリックスでドラマを30分みる。
夜は数日で終わると思ったのに20日以上かけてしまった原稿の仕上げ。
つぎに賛美歌の編集を試みる。しおりと電話する。メールにLINEにZoomに電話に、一日中ミーティングしてるな、と思ったら面白かった。
ウガンダから来日して失踪して発見された選手の方が、難民申請を希望していたのに送り返されてしまったこと、納得がいかない。彼の身が心配だ。
今日の東京の新規感染者数は1763人。日曜日としては過去最多。医療現場からの悲鳴、盛り上がるオリンピック。心が引き裂かれそう。
もう1時か。寝よう……どんな人も無事でいてください。祈り。
すいかの葉っぱで休憩していたトンボ。
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