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shiori

行方

1/22(土)快晴


朝一で、国立公文書館へ。まん防でも、閲覧室の利用に制限がかからなくてよかった。

博多港に到着した引揚者名簿のファイルをカウンターで受け取る。ずっしりと重い。この中に、探して欲しいと依頼されているふた家族の名前はあるのか。海軍の復員名簿から原田豊秋さんの名前を探した時の感情を思い出す。

葫蘆島から引き揚げた人たちの乗船名簿は、12歳以上、11歳以下で集計されていた。1/3は11歳以下。二重線や赤線が引かれた横に「行方不明」と書かれている人も。


縦長のファイルを縦横に動かしながら、首を傾けて名簿を眺めていると「アクリル板が邪魔ですね」と係の人が外しにきてくれた。無意識にファイルをお腹に食い込ませる形で支えていたことに気づく。一枚一枚透明の袋に入った紙の状態は、劣化が激しい。青い水性マーカーで書かれたと思われる箇所は、滲んでまったく読めなかった。

そろそろかな、と見つかる期待感が、次第に「他のファイルかもしれない」という気持ちに変わる。半分ほど千切られて「○名不明」と書かれたページに名前がある可能性もありそう。

乗船名簿には、腕章番号、姓名、年齢、行先地、前職、摘要欄があり、鉛筆で書かれた名前は読みづらくなっていた。「行先地」は、長野や栃木など本州から四国、九州まで日本全国。職業も実にさまざま。「洗濯業」「旅館女中」「飲食店」「家具商」「鍼灸師」。

ファイルを2周確認して、返却。地下鉄を乗り換えて、渋谷へ。残念ながら探していた名前は見つからなかったこと、別のファイルにあるようだったらまた見に行く旨を依頼主にメールしていたら、乗り換え駅で降り忘れる。飯田橋駅のホームで電車を待ちながら、諦め難い気持ちをなだめる。


みずき書林ブログをガイドマップ代わりに、渋谷に出現中のポップアップ店と本屋ブースをまわる。マダガスカルのバニラ農園の展示を見たあとにパンを買っていると、武末さんがちょうどお店に来て話しかけてくれた。「アーヤさんは今、どこにいるんでしょうね。」

河野文庫と冒険研究所書店で、河野さんと荻田さんとお話しできてうれしかった。新書5冊、古本1冊を買って帰る。生理三日目。ぼーっとしながら1万2000歩歩けていた。


夕方から頭痛が重くなる。バファリンに頼らず、早く寝て治す。


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