• shiori

逆行

複数の時間軸が今日という一日に流れ込んで、忘れていた記憶をいくつも拾い集めた日。


9時出勤。一日、インタビューの撮影。

一次資料を歴史家のものだけにせず、一般の人にひらくこと。

人に見せることを前提に書く軍の「戦時日誌」と、見せない前提で書かれたものが多い外交官の日誌。

進行中の議論を記録する米国と、記録をしない日本。

公文書の管理と活用が周回遅れの日本。デジタルアーカイブの展望と課題に耳を傾ける。


17時5分前。

郵便局へ走り、野母崎小学校5年生へ手紙と本と藍のお茶を贈る。

「災害の影響で遅れるかもしれません」と窓口の人に言われる。

金曜日の登校日に間に合いますように。


帰宅後、うれしい便りを受け取る。

葉書に綴られていた、会えない人への想いとマーシャルの思い出を重ねながら、写真の螺鈿を眺める。会えない人の不在を「留守」と表現されるところに思いを感じる。


藤が丘は、小学校5年生まで過ごした街。

2年前、シネマスコーレでの「タリナイ」上映で10年ぶりに再会した方が、編集を担当したタウン誌を送ってくれた。

昭和40年、藤が丘駅開業に貢献した柴田正司は特攻経験があり、未来の子どもたちのためにと小学校の校歌を作詞した。その小学校は、通っていた藤が丘小学校の校歌だと知る。

大人っぽい歌詞だったという記憶がある。


佐々木こどもクリニックの院長先生のインタビューに心が温まる。

開放的で、絵本やおもちゃがたくさんあって、わくわくする空間だった。よく弟が熱を出して、私は付き添いで行くのが楽しみだった。優しかった先生という記憶しかなかったけれど、柔らかい笑顔の先生の写真とインタビューのことばを読んでいるだけでほっこりする。


「最近は2階の書斎でこつこつとミニチュアのバーを作っている。ウサギのバーデンダーや仮面をつけた謎の客や鳥人間や…(中略)もうかれこれ4、5年作っているけど、まだ完成してないよ。」


逆行の時間を感じる一日の終わりは、17年ぶりにSNSで再会した人とzoomで再会。

懐かしい名前のアカウントからSNSでフォローの通知があり、もしかして?と思ったらやっぱりそうだった。

「数学を教えてもらいました。お元気ですか?」とメッセージを送ると、今は3歳になる娘がいると返信を受け取り、短く近況報告をした後、zoomであっけなく感動の対面。

ひょんなことから記憶が芋づる式に掘り起こされて、忘れていた私の名前を思い出し、探してくれたのだそう。話を聞いていると、17年前からわたしは変わっていなくてまずい。

それにしても、17年という時間が経ったことは嘘です。と言われても、はい、と信じられるくらいに変わらない人がらに安心。世知辛く変わりゆくものが多い日々の中で、17年越しの再会で安心感を感じられるのはギフトだと思う。


菅総理の会見を見逃して、精神的なダメージを抑えられたことがいいのか悪いのか。

ウィシュマさんの死亡をめぐり、行政文書開示請求をして、出てきた1万5113枚の書類のほぼ黒塗り写真。これで出せる、と思えたこと、それを実行できる心理がわからない。

アフガニスタンの情勢は追うのが精一杯。安全な場所へ逃げてほしいと願う在日アフガンの人たちも、日本へおいでよとは言い難いのが本音だと思うと悲しい。現状を変えるためにできることを考える。


岡田さんと同じ症状を発症した方の闘病ブログが田中さんから送られてきて、読みながら失神。元気な頃の写真を眺め、涙。

森岡さんから「快方に向かうことを祈っております。」というメッセージが2通届く。

みんな心配している。

「岡田さんがいないと進みませんねえ。」

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