オリンピック最終日らしい。
結局なにひとつ観なかった。
自分でも驚くほど割り切れなかった。
朝から、あるイギリス代表選手について「日本人の血が入っていて誇らしい」と讃える記事を目にした。土地に愛着を持つのはまだわからなくもないが、血を誇るってただのレイシズムでは?
きっと、真の意味でスポーツがあらゆる境界を越えた美しい瞬間だっていくつもあったはずだ。そこに注目する準備ができていない大会だったと思う。
ぜいたく読書デーと名付け、やけくそみたいに好きな本をどんどん読んでいった。配信の演劇も観た。「あなたのことも書いてありますから読んでください」と言われて送ってもらった本を読んで少しウッとなった。人を褒めるときに「決して〜ではないけれど」という枕詞は……いらない。でもついそう書いてしまう気持ちはわからなくもない。悪気がないのも知っている。このくらいのことでウッとなる自分自身に落ち込む。
お昼過ぎ、親戚同士でZoomをつないで2年目のリモートお盆を開催した。まさか2年連続になるとは去年の夏は思ってもみなかった。祖父にスイカの収穫時期を相談するなど。
Netflixでドラマ『ユニークライフ』をシーズン4の最終話まで観た。登場人物が全員不完全さを抱えつつ魅力的で、毎日少しずつ観るのが日々の癒しだった。誰かにとっておせっかいで面倒な人物が他の誰かにとっては救いの光だったりするのがうれしかった。
閉会式は見てないけど『東京は夜の七時』が流れたという噂を聞いた。この1年、好きな店が閉店するたびに何度も「待ち合わせたレストランはもうつぶれてなかった」という歌詞を思い出していた。何の皮肉か。
切り落としたゴーヤの先っぽが、スン……って表情のライオンみたいだった。
ゴーヤのレシピをあと10種類くらい知りたい。
妹からもらったビールも飲んで最高だった。私が日記を書くと全体的にネガティブな雰囲気が出てしまうけど、それは書くことで頭を整理したりデトックスしているからであって、今日がいい日じゃなかった、ってことではない。よかった。