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shiori

リンゴの歌事件

6/23(木)曇


一日中、雨が降りそうで降らなかった。

へちまの葉っぱを触ったら、瓜の匂いが強烈にした。


朝、週1バイトの時給が来月から100円上がると通知が来た。じわじわと喜びが押し寄せてきて、あわよくば週4バイトの時給も上がってくれと帰り道には欲が出ていた。


図書館で予約していた本と堀田善衛の「めぐりあいし人びと」を借りた。

堀田が復員船で佐世保へ到着したのは1946年12月。船上へ見回りにきた佐世保の警察官に「今、日本で流行っている歌を歌って」と堀田が言うと、警察官はリンゴの歌を歌い出した。2.1ゼネストが始まる前の日本で、リンゴの歌が流行っているという感覚に堀田は愕然。「上陸する前に、戦後日本に対する元気を失い、文学活動をやめようとさえ思った」と大江健三郎に語るyoutubeを見た。「天皇制と占領軍が頭の上に二重にいるような負担をいつも感じていました」


沖縄慰霊の日。琉球政府は22日を「慰霊の日」の休日と定めていたが、65年から23日になったと知る。


平和の詩を読む。


ずっとポケットにいれてもっておく

ぜったいおとさないように

なくさないように

わすれないように


昔は簡単に思えたことが、歳を重ねるほど難しいと知っていくことが、おとなになるということではきっとない。「リンゴの歌」を耳にして「事件」と感じられるような心をずっとポケットにいれてもっておく。



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