昨夜はうまく眠れなかった。
考えすぎて眠れなくなって、眠れないから考えすぎて、という負のループに突入していた。目の奥がじんじんして、脳みそがギュンギュン鳴る。3時にいったん諦めて布団から出て台所に水を飲みに行く。
裸眼でシンクを見つめながら冷蔵庫の音を聴いた。
谷川俊太郎さんの詩を思い出した。
"
総理大臣ひとりを責めたって無駄さ 彼は象徴にすらなれやしない きみの大阪弁は永遠だけど 総理大臣はすぐ代る
電気冷蔵庫の中にはせせらぎが流れているね ぼくは台所でコーヒーを飲んでる 正義は性に合わないから せめてしっかりした字を書くことにする
それから明日が来るんだ 歴史の中にすっぽりはまりこんで そのくせ歴史からはみ出してる明日が 謎めいた尊大さで
夜のうちにおはようと言っとこうか
"
— 谷川俊太郎「夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった」
深夜、何も考えずに冷蔵庫の音を聞くのは禅だなと思った。
その後、いくらかすっきりしてすっと寝られた。また眠れない日にやってみよう。
ゆっくり起きて、ダイニングにあった誰かのおまんじゅうの半分を食べる。
3歳と一緒に赤い魚の絵を書く。魚は眠っていて年齢は4歳、好きなものは猿。というプロフィールだった。
原稿の直しとアイデア出しのメールを送る。先日協力した記事が公開になったという連絡をもらう。人と関わって楽しい、という気持ちになれてすごくうれしい。元気が出る。
案の定お昼寝する。ようやく本調子に戻る。夜更かしの代償は大きい。夜更かしはコスパ悪い。10年前の記憶を辿ってネパールに関する原稿を書く。
今日もひどい話ばかり目にする。「札幌 「第4波」で人工透析患者118人がコロナ感染、半数余が死亡」「東京のコロナ重症者を厚労省の定義で計算すれば218人から947人になる」「パラリンピック無観客開催の方針、しかし学校観戦は可能にする」
まだワクチンも打てない年齢の子どもたちをわざわざ危険にさらさないで。
夕食、うどんに椎茸と貝柱の山椒煮を乗せたらおいしかった。
妹が送ってくれたサンクトガーレンのビールを飲む。飲み終わった瓶、花瓶にできそう。
ビールで現実逃避できるのが本当に短い時間になってきている。
アフガニスタンで起こっていることの情報収集をしていたら、今夜も眠れなさそうな気配がしてきた。
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