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minami

1時間


2/16(水)


11時からのリモート会議、慌てて化粧をしたけれど全員カメラオフのパターンだった。資料は作らなくていいと言われていたのに「画面共有してください」と言われてビビる。しがないメモを見せる。


これは、低気圧か気圧の急上昇かのどちらかだな。明確にどこか痛いとか倦怠感があるとかいうわけではないが、水を飲んでも寝転んでも解消されない内臓のモヤモヤ感がある。飛行機の上のポテトチップスの袋みたいに、体の中で内臓が膨張しているような心地。


1時間エッセイ、1時間企画の原稿、1時間メール返信、1時間打ち合わせ、という具合に進める。少々腰の重い作業であっても1時間だけならば頑張れる。


富澤有為男『地中海』を読む。石川淳の『普賢』のあとだから、読みやすすぎて驚く。


「その後僕は一日でも彼女と会わずに日を送ることが出来なくなった。あらゆる恋人たちがそうであるように、僕の場合でも彼女の顔を一目見るだけで、ようやくその日の一切の生活的原動力が、基準を失った自分の手元に僅かに蘇ってくるのを知らされた。僕の心は焼野だった。」


「桂氏は、すぐ僕の方へ立ち直った。なぜか、広尾大尉の眼にくらべて、桂氏のものはまるで嘘のように穏やかであった。どれ程複雑な心理が去来しているのか、一瞬にして変化する驚くばかりの表情が、この時の桂氏の面上にはさしていた。……考え深いと云うよりも寧ろたくらむところある人のごとく、なにか俄かに誠意を欠かした人のような、ものの影が急激にその顔に走ったように、僕には思われたのである。」(富澤有為男『地中海』)


感情と印象の緻密な描写にうっとり。


腹筋をして寝る。





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